パソコン社会の到来は社会の中に様々な変革をもたらしてくれています。戦後少ししてからの高度成長期には大企業から始まってこぞってパソコンを企業内で使用することになり、パソコンを導入していることが一種の大企業の証であるようにも受け止められたのです。それまで社員たちが時間と労力をかけて一日がかりで行っていた作業が、パソコン一台の導入でスピード化がもたらされ、人員削減によってコストパフォーマンスが上がり、企業の業績アップにつながったのでした。導入当初のパソコンは現代のものとは比較にならないほど熱源を使用しています。
パソコンにファンなどが取り付けられてはいるのですが、大量の熱の放出で作業室が高温になるほどでした。パソコンは精密機械ですので、熱にとても弱くせっかく作成したデータが熱暴走によって消えてしまうという事態も発生していたのです。このため、高価で導入したパソコンを少しでも長く利用しようと、企業の方も温度計を設置して熱源センサーでのモニタリングで高温状態になってきたら換気をしたり、熱がこもらないような工夫をしていました。温度計とセンサーで室温管理された空間ではコンピューターは、順調に稼働し利益をもたらす媒体として現代でも活躍しています。
パソコン会社もこの弱点を克服すべく開発を進め、室内には温度計を設置し、コンピューター内部には熱を感知するセンサーを取り付けたりして、熱がこもらずに安定して稼働できるパソコンを開発し続けています。